福祉施設での訪問アロマケアで、ご希望が多いもののひとつに
「フェイシャルケア」があります。
介護施設などでは、化粧療法(メイクセラピー)という分野で
プログラムに取り入れていいるところもあります。
外見だけを美しくするのはなく、スキンケアやメイクによって
生活をより豊かなものにすることを目指す療法です。
お化粧やおしゃれをすると、表情も気持ちも自然と明るくなり
積極的に外へ出てみたくなります。
外出が増えれば、人と交流する機会も多くなり
社会とのつながりを保つことにも繋がります。
これまでの研究で、フェイシャルマッサージやスキンケアにより
認知や判断、情動をつかさどる前頭前野の脳血流が変化することがわかっています。
中でも、健康な女性高齢者が行うフェイシャルケアは,前頭前野の活動を抑制し
副交感神経活動を高め、リラクゼーション効果が得られるとの結果が報告されています。
また、フェイシャルケアやメイクによって、口周りを触られることにより、●唾液の分泌量がアップする ●表情筋が刺激されることにより口腔機能の維持・増進も期待できます。
心の面では、抑うつ傾向の改善効果の報告もされています。
施設やイベントなどで、高齢者の方にケアをおすすめすると
「わたしなんかいいから若い人にやってちょうだい」
「いまさら手入れしても無駄だから」
「こんな汚い手恥ずかしくてみせられないから」
などのことばがよく聞かれます。
しかし、ケアを終えてキレイなった手や顔を見ながら
明るい表情に変化していく周りの様子を見て
勇気をだして立ち寄ってくださったり
看護師さんに背中を押されてケアを始めてみると・・・
ついさっきの遠慮がちな様子は消えて
「こんなに気持ちよくなれるならもっと早く来ればよかった」
「しわしわの手が、こんなにキレイに明るくなるなんて驚きました」
「口紅をひくなんて何年ぶりかしら」
「昔の色と違って、今はこんなにカラフルな色があるのね」
と、ピカピカになった手やスキンケアで整えられたお顔を見つめながら
少女のようにいつまでも鏡を眺めていらっしゃいます。
女性は年齢によらず、いくつになってもキレイでいたいものです。
ただ、入院や施設への入所を機に環境が変わり
その機会が減ってしまっただけで
いつでもキレイでいたいと願っているのです。
自分を整え気持ちが明るく前向きになることで
日々の生活にハリがうまれ
人とのコミュニケーションが活発になり
自信をもって生活できるようになる
お一人お一人のQOLを高めるためのケアの一つが
「フェイシャルケア」であり「触れるケア」でありたい
という思いで、日々の訪問ケアに取り組んでおります。
職場・介護施設・病院等でフェイシャルケアを提供したいという
セラピストの方や介護士、看護師、現在介護中のご家族の方などを対象に
“フェイシャル スキンケア講座”が
2020年2月16日(日)仙台にて開催されます。
2/10現在:残席2名となっております。
申込締切り 2/13(木)
次回の開講は来年になります。
ご興味のある方はこの機会にお早めにお申込みください
また、詳細に関するお問合せも受付ております。